今年のクリスマスケーキ、ようやく完成しました！！
今年は、VALRHONA の新たなカテゴリーのショコラ、ウカンビ・ラクテ53％を使用。
HUKAMBI(ウカンビ)ってどんなチョコレート？？
「53％なのに、ミルクチョコレート？？」
わかりやすく言うと、ブラックチョコレートとミルクチョコレートが合体したショコラです。
ブラジル産カカオ豆の力強いカカオ感とミルクチョコレートの魅惑的な甘さが共存する濃淡(オンブレ)が特徴的なクーベルチュールです。
フランス産ミルク、マダガスカルバニラ、ブラウンシュガーなどこだわった原材料が使用されています。
このショコラ「ウカンビ＜HUKAMBI＞」の名前の由来は、ブラジルのマタ・アトランティカ(大西洋岸森林)を生活拠点とする先住民のトゥピ・グアラニー語、黒「ウー」とミルク「カンビ」を繋げた造語。
2023ポッシュ・ドゥ・レーヴクリスマスケーキ”HUKAMBI”は？
ヴァローナ新作ショコラ”ウカンビ”を初めて食べたときの感想は、カカオ感の中に奥行きのある味わいのチョコレート。ミルキーな甘ったるい感じはないです。ブラウンシュガーが使用されているので、特徴的な味わいになっていると思います。
ペアリングー相性の良い素材探しー
まず最初に試したのは、加賀棒茶、ほうじ茶、ジャスミン茶など茶葉との相性をみました。しかしながら、どの茶葉とも相性が良くない………。
この時点で、今までのミルクチョコレートではないなと確信しました。
ミルクチョコレートなら茶葉との相性は、良いものが多いです。
次に試したのが、スパイス。アニス、カルダモン、花山椒等を牛乳に香りを移してウカンビに合わせてみましたが、ウカンビの味わいを邪魔してしまう…。
そこで、ヴァローナが相性の良い素材としてあげている「マルメロ(西洋カリン)」を試してみました。
うん！確かに合う！でも、マルメロは乳製品を加えると味が弱まってしまう…。
そこで、乳製品を加えないで、マルメロの味わいをダイレクトに伝えるためにジュレ(ゼリー)にしました。果肉感が欲しいけど、マルメロの果肉は固く難しいなと思っている時に、形つながりで思いついたのが洋梨。
洋梨をカソナードとポワール酒でソテーしたものを、マルメロのジュレと合わせました。
秘密の隠し味は何？？
隠し味に使用したのが、南フランスの都市カルパントラ産の苺。
日光が豊富に当たり、ミストラルが吹く土地ならではの苺は、水っぽさがなく鮮やかな赤色が特徴です。ウカンビの味わいにも負けず、しっかり存在感あります。
味わいの弱い苺だと、おそらくショコラに負けてしまうと思います。
底生地には、ザクザク食感のシュトロイゼル！
ウカンビにもブラウンシュガーが使用されているので、私もビスキュイ(底生地)にマスコバド糖を使用しました。
マスコバド糖とは、フィリピンのネグロス島で作られる伝統的製法の黒砂糖です。
フルーツの味わいとウカンビショコラのカカオ感、最後にマスコバド糖の風味が味わいに奥行きをもたらしてくれます。
こちらのビスキュイに、ザクザクしたシュトロイゼル(クッキーをそぼろ状にしたもの)を散りばめて焼成することで食感をプラスしました。鮮度にこだわり作り置きしないので、そぼろ状にしたクッキーを散りばめて焼いても、食感は活きています。通常、長期保存するお店だとチョコレートでコーティングしていないクッキー生地はビスキュイ生地と一体化してしまい食感はなくなってしまうことがほとんどです。
上面には、なみなみと絞ったウカンビのクリーム！
ウカンビの味わいのみをダイレクトに味わって頂きたいので、なみなみとウカンビのガナッシュクリームを絞りました。更にその上に、ヴァローナの新作、新しい形のバニラと謳われているチョコレートのように固めたバニラ(TADOKA)を削って振りかけています。
上面のショコラの飾りにも、ウカンビを使用しました。ウカンビそのものの味もお楽しみください。
マカロンのガナッシュにも勿論、ウカンビを使用。ウカンビガナッシュにキャラメルを合わせています。
3種類のフルーツとウカンビショコラのマリアージュをお楽しみください。
お子様でもお召し上がり頂けます。ちなみに6歳の娘も「美味しい！」といいながら、パクパク味見してくれました。
※風味付け程度のお酒は使用しております。
クリスマスのお食事後にもデザート感覚で召し上がって頂けるように、ずっしり重いチョコレートのケーキではなくチョコレートとフルーツを合わせた軽やかな感じです。「ガツンと濃厚なチョコレートケーキを食べたい！」と思っている方には少し物足りなく感じてしまうかもしれません。
お作り出来るクリスマスケーキの台数には、例年心苦しいのですが、、、制限がございます。
作り置きを一切しないため、ご了承頂きますようお願い致します。
お客様にお喜び頂けるよう一台一台、心を込めてお作りいたします！
いつもポッシュ・ドゥ・レーヴを支えて頂き、誠にありがとうございます！！
