考案中のケーキが完成しました!先日のブログでもお話ししたアラグアニを使用したケーキです。
このケーキ1番の特徴は、”小麦粉を使用していない!”こと。
なぜ小麦粉を使用しない??
チョコレートのように口の中で溶けて欲しいから。小麦粉が入るとしっかりした噛み応えになってしまいガナッシュとの一体感が得られません。このケーキは”チョコレートよりもチョコレート”を目指したケーキだからこそ小麦粉を使ってません。
その為、とても割れやすく作業はしにくいです…。
ケーキの上面にアラグアニを使用したチョコレートクリームを絞っているのは、デザイン性もありますが、まずはじめに主役であるアラグアニの香りをお楽しみいただきたいからです。
アラグアニは72%とハイカカオですが、甘草のようなアロマのおかげで苦みが軽減されていてとてもバランスの良い味わいです。
カンゾウ(甘草)
https://www.nikkankyo.org/seihin/shouyaku/03.htm
下部には、ショ糖のおよそ150倍の甘味を有するといわれているグリチルリチン酸を多く含み、文字どおりの「甘い草」カンゾウは、洋の東西問わず、紀元前から薬として用いられている。また、醤油や菓子、煙草などの甘味料としても大量に消費されている。
周りのコーティングショコラの中に含まれるアーモンドの香ばしい香りとチェリーブランデーで香り付けしたグリオットチェリーの酸味と香り。最後に、ショコラのアロマとともに鼻に抜けるオレンジの爽やかな香りをお楽しみいただけるケーキに仕上がりました!
と思ったのですが。。。
いざ試食したところ、周りのコーテイングショコラの風味が強くアラグアニの良さが半減………
アラグアニの余韻に浸りたいのに、アーモンドの風味と周りのチョコレートが邪魔している。。。
これでは、一体感が得れない。ということでまわりの仕上げを再検討することに。
試行錯誤を繰り返して、出来上がったのがこちら!
濃厚なチョコレートケーキの中に、フルーティーな香りを閉じ込めることで最後まで飽きずにお召し上がりいただけるかと思います。ショコラの風味とともにチェリーの香り、オレンジの爽やかな香りも鼻に抜けます。72%と思えない軽い口当たりのケーキに仕上がりました。
上面のグラサージュにも、もちろんアラグアニを使用しています。見た感じでは、光の加減でミルクチョコレートっぽいですが…、ミルクチョコレートは一切使用していません。
ケーキの側面に、マスコバド糖(フィリピン・ネグロス島産黒砂糖)を使用したシュトロイゼル(ザクザクした食感のクッキー)を添えました。香ばしい香りと食感が足されることで、味の移り変わりもお楽しみいただけます。
不定期かつ期間限定の商品になりますので機会がありましたら、是非お召し上がりください。